DAW用自作PCパーツ構成とDAW用PC設定-2025年版-

6~7年ぶりにDAW用PCを組んだので記録としてパーツ選びや注意点などまとめました。ご参考までに。

パーツ構成

知識が古くいろいろ苦戦しましたが、パーツ構成はこんな感じなりました。
UAD-2 Duo PCIe Cardが認識しませんでした。これについては後半に。

・CPU AMD Ryzen7 7700X
・マザーボード ASRock X670E Steel Legend
・メモリ Crucial PRO DDR5-5600 48GB
・CPUクーラー Cooler Master MasterLiquid 240L コア 240mm
・ストレージ(システム)M.2 Western Digital WD Black SN7100 1TB
・ストレージ(音楽データ用)M.2 SanDisk Extreme 2TB M.2 NVMe SSD
・ストレージ(sample用)M.2 SanDisk Extreme 2TB M.2 NVMe SSD
・グラフィックボード MSI RTX3050 6G OC
・拡張カード① ASRock Thunderbolt4 AIC R2.0
・拡張カード② UAD-2 DUO PCIe CARD(認識せず)
・内蔵DVDドライブ PLEXTOR PXL-910S(微妙)
・電源ユニット Antec NE750GM 80PLUS Gold
・ケース Fractal Design Pop Silent Black Solid
・OS Windows11 Home


数年ぶりに自作PCを組んだ経緯

今まで使ってきたPCはOS Windows10、CPUはintel Core i7の第8世代で、メモリは32GB。
6~7年使ってきたけど、安定してるし、まだまだ使えそうです。ただ、長く使っているので、パーツの寿命やスピードが遅くなってきているなど不安要素もありました。
そこに来て今年2025年10月にWindows10のサポートが終了するとのこと。
Windows11にアップグレードすることもできるけれど、DAW用であればクリーンインストールが鉄則だし、Cubaseも14になったので、これを機に新しく組み直そうと思ったわけです。こういったタイミングは数年おきに必ずやって来ます^^;

ちなみにMacはOSのアップグレードが頻繁にあり、機種が古いと最新のOSにアップグレードできない。そうなるとCubaseもほかのDAWも最新のOSじゃないとインストールすらできない、できてもサポート外みたいなことになるので、僕のMacBook ProはOSを更新できず、Cubase12で止まっている状態。しかも最近挙動がおかしくなってきたので、しかたなくM4 MacBook Proも購入しました。

今年は機材の故障が多い。。そういう時あるよね。。車もね。。T_T


パーツ選び

ここからはなぜそのパーツを選んだのか?何を基準に?その辺を解説していきます。

CPUを選ぶ(intel or AMD)

まずここ。1番悩んだところ。今回はAMD Ryzenを選びましたが、
ここを決きめないと、マザーボードの規格も決まらないのでパーツ構成も決められない。
CPUの選択は自作PCに限らず重要です。
今までなら迷わずintelでしたが、最近intelの良い話を聞かない。。
僕の知らないうちにこんな事が、、

・CPU(intel)

インテル第12世代以降Coreプロセッサには、パフォーマンスコア(Pコア)とエフィシエントコア(Eコア)で構成された、いわゆる「ハイブリッドアーキテクチャ」を採用しているCPUがあります。
こちらのCPUを搭載したコンピューターにおいて、Cubase/Nuendo内でオーディオのドロップアウトやパフォーマンスの低下が発生する可能性があります。
そのため、Cubase 12/Nuendo 12に関しまして、同CPUを搭載したコンピューターは動作環境外となっております。※Cubase 13/Nuendo 13以降からは対応されております。引用:YAMAHA

Cubase12の時にintel12世代以降のCPUが非対応だった時期があったとの事。
しかし現在ではCubase13以降は対応していると公式発表されています。

一方で、最新のIntel Meteor Lake CPU(Intel Core™︎ Ultra 5/7/9)でもCubaseとNuendoでクラッシュする問題があったようですが、SteinbergのHPによると、この問題も解消されているようです。

『解消されているなら大丈夫なのでは?』と思うかもしれませんが、Cubase13で同様の問題を抱えている人はいるようだし、特に、ゲーム中のクラッシュや、アイドル中の不具合など、Intelの第13・14世代CPUでは深刻な不具合が報告されているようです。

これはBIOSのアップデートや設定で緩和できるという記事もありますが、DAWおいてはCPUのスペックを活かせない状態になってしまう可能性もあるよう。

オーディオのドロップアウトはいろいろな原因が考えらます。
バッファサイズ、電源関係、グラフィック関係、ドライバーやOCなど、でもこれらは設定を見直せば、大概直るし、この辺の設定は新しくPCを作るときは必ず最初にやる事。

でもCPUそのものに起因するバグなどは、ユーザー側では対処しきれないので、Cubaseが対応していると言っていても、素直にハイそうですかとは言えない不安が残ってしまいます。

・CPU(AMD)

一方AMD Ryzenはというと特に目立った不具合が調べても出てこない。
ただ、9000シリーズはiLokとの互換性が怪しいようだけど、BIOSのアップデートで解決しているよう。

Ryzen 7 9800X3Dはちょっと避けた方が良さそう。

色々調べた結果、intelに比べると安心感があって、僕みたいにDAW用でintelからAMDに乗り変えている人も結構いて、問題なく動いている報告が結構ある。

ただ、Ryzenには避けて通れない問題が一つある。
それはUAD-2 PCIe Cardが認識しない問題。

そもそも、UADはRyzenでの動作テストを行なっていない、対応もしない。
マザーボードのメーカーに問い合わせするようにと言っています。

実際、Ryzen環境で認識せず、マザーボードのメーカーに問い合わせて、Cardを認識するBIOSを提供してもらったケースがあります。
とはいえ、うまくいかない可能性も十分あります。

結局、intelとAMDどちらもリスクはありますが、全体的な安全性や拡張性など考えてAMDを選びました。結果、UAD-2は駄目でしたが、詳しくはまた後で。

最終的に選んだのは Ryzen7 7700X。
今までのPCでスペック的には問題なかったので、同等か少し上の性能、コスパも考えて、このCPUになりました。ま~余裕ができたらRyzen9に交換でも良いかなと。

Ryzen5だと心もとない。。という事でRyzen7なのですが、Ryzenは7000シリーズの後に8000と9000シリーズをリリースしています。
Ryzen7 9700Xというい選択肢もあるんですが、7700Xの方がベースクロックが高いのと、値段も少し安かったという理由で選びました。

ただ、7700Xの方がTDPが高いので、熱は持ちそうだけど、そこはしっかり冷却できれば。
8000シリーズはPCIe5.0に対応していなかったり、調べるとなんか微妙だったので除外。

ちなみに価格はかなり変動するので、安ければRyzen7 9700Xやもう少しコスパを重視したいならRyzen7 7700でも十分だと思います。

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*CPU負荷と用途のバランス

僕の普段の使い方(例:バンドレコーディングでBus含め30chくらいにプラグインを惜しみなく挿したり、楽曲制作でソフトシンセやソフトサンプラーを数台使う)であればRyzen7クラスで問題ないですが、高負荷の重いストリングス系サンプラーや高負荷の空間系エフェクトなどを沢山使う場合はRyzen9を選んだ方が安心だと思います。

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マザーボードを選ぶ

マザーボードはまずCPUがintelかAMDかで選択肢が変わります。

今回の選ぶポイントとして
①Ryzen 7700Xに合うソケット(AM5)であること。
②Thunderboltを使えるようにしたいので、専用ヘッダー(接続端子)搭載されている。
③UAD-2 Cardを使いたいので、PCIe Expressスロットが3つ以上あること。
④チップセットはX670
⑤フォームファクターはATX
⑥メーカー
など、自分に必要な条件をリストアップして、メーカサイトで必要な項目にチェックを入れていくと、選択肢が絞られます。

①ソケットはAM5

CPUを差し込む接続端子。Ryzen7000シリーズ以降はAM5。
ここを間違うわけにはいきません。

②Thunderboltヘッダー

Antelope AudioのDiscrete 8 ProをThunderbolt接続で使ってみたいので、Thunderbolt4増設カード用のヘッダーがついている機種。

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③PCIeスロット

PCIeカードはグラフィックボード、UAD-2、Thunderbolt拡張カードの三枚使うので、スロットも最低3つ必要。一昔前はスロットがたくさん付いていたけど、最近は3スロット搭載のマザーボードは少なく、4つ以上となるとさらに選択肢が限られます。

④チップセット

チップセットはX670やB650。最新だとX870やB850などがある。
・「X」は高機能、高価格、PCIe5.0にフル対応
・「B」はコスパ重視で、機能に制限あり

今回は後々の拡張性も考えてX670の上位モデルX670Eを選びました。
ちなみに、X870はThunderbolt4にネイティブ対応していなく、その代わり?USB4が使えます。
どちらも最大転送速度は40Gbpsですが、Thunderbolt 4はUSB4と互換性があります。ただし、その逆のUSB4はThunderbolt 4とは完全互換ではないとのことです。しかし、USB4はThunderbolt3とは互換性があるとの事。なので、X670Eのマザーボード選んだんですが、後々考えればDiscrete8がThunderbolt3なので、X870でも良かったかも….

⑤フォームファクターはATX

これはマザーボードの大きさの規格です。他にもMicro-ATXとかEATXなどいろいろありますが、ATX一択で。

⑥メーカー

メーカーもいろいろありますが、今回はASRockにしました。
いつもASUSASRockを選んでますが、どちらでも良いと思います。
ASUSの方がメジャーで選択肢が多いかもしれません。他にもMSIGIGABYTEなどがあります。

というわけでASRockの「X670E Steel Legend」にしたんですが、僕が購入した時は¥42,000くらいでしたが、値段がかなり変動するので、X870と比べてみてください。

コスパ重視ならB650でも十分だと思います。


メモリを選ぶ

メモリはCPUとマザーボードに依存します。
今回選んだマザーボードはDDR5対応で、AMDのメモリーオーバークロック技術「EXPO」に対応しています。なので、一応EXPO対応メモリを選びました。

メーカーはいろいろありますが、Crucialにしておけば間違いないのかなと思います。多くのハードウェアやソフトウェアがCrucialメモリで動作確認しているようです。

容量は32GBあれば十分ですが16GBだとやや不安です。
昔はそれ以上となると64GBしか選択肢がなかったけど、現在は48GB(24GBx2)のセットもあるので、少し余裕をもって48GBを選択しました。メモリは基本的に2枚一組で使用するので、24GBが2枚の構成です。

余裕があるなら64GB(32GB x 2)を選ぶと安心です。

Ryzen7 7700XDDR5-5200までメモリに公式対応しているようで、BIOS上では5200MHzになってました。さらに高速なDDR5-6000もありますがEXPOのプロファイルを利用してOC(オーバークロック)すると、5600や6000までオーバークロックで引き上げることが可能とのことです(ChatGPT調べ)


CPUクーラーを選ぶ

①空冷タイプ?水冷タイプ?

CPUクーラーは今までは空冷タイプのサイドフロー型のクーラーを使っていたのですが、

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一体型簡易水冷タイプがあるとは知らず、興味本位でこちらを購入。

どちらも購入するCPUのソケットに対応した物を購入しましょう。
Ryzen7000~9000シリーズはソケットAM5となります。

②注意点

簡易水冷タイプは良く冷えるとの事ですが、注意点があって、まず、PCケースに入るかどうか。PCケースの互換性に前面ラジエーター 最大280mm、上面ラジエーター 最大240mmなどの表記があるので、購入する水冷型クーラーのラジエーターサイズが搭載可能かどうか調べてください。

空冷タイプも小さいPCケースだと入らない場合がるので、クーラーの最大高を調べてください。ほとんどの場合、ATX対応のケースだと問題ないと思いますが、360mmのラジエーターを搭載したい場合はATXケースでも大きいものを選ばないと駄目な場合があります。

あと、今回購入したCPUクーラーのファンがどうも音がうるさかったので、ファンは交換しました。この後、説明しますが購入したケース付属のファンの方が圧倒的に静かだったので、そちらと交換しました。
この時、ファンの向きでエアフロー(空気の流れ)が変わるので、この後のケースの時に説明します。


ストレージを選ぶ

ストーレージは大きく分けてHDD、SSD(2.5インチタイプ、M.2タイプ)があります。主流はSSD、HDDは保存用。
速度はM.2が最も早く、続いて2.5インチタイプ、HDDとなります。
価格もM.2が一番高く、HDDが一番安いです。

①起動用ドライブ

OS(Windows11)やアプリをインストール。
起動用はM.2。2.5インチSSDでも可だけどスピードは落ちます。
今回選んだCPUとマザーボードがPCIe5.0に対応しているので、PCIe5.0対応のM.2という選択肢があるのですが、まだまだ高価なのでPCIe4.0のこちらを購入しました。十分早いです。

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容量は音楽用途だと500GBは心もとないです。
OSやCubase等DAW、プラグインなどインストールするだけでも300GBくらいになるので、1TBがおすすめです。

②音楽データ用ドライブ

起動用とは別に音楽用のプロジェクトデータ等を保存する専用ドライブ。
分けることにより読み書きの競合を避けたり、安定性が上がります。。
起動用ドライブが万が一クラッシュしてもドライブを分けておけば無事な可能性が高いです。

あと、今回のようにPCを組み替えた場合でもドライブごと引っ越せばよいだけなので、非常に楽です。
ただ、外付けHDDドライブなどに、こまめにバックアップはとっておきましょう。

今回、M.2にしましたが、2.5インチタイプでも特に遅いと感じたことはありません。でもちゃんと比べると違うんでしょうね。

容量は1TBでも良いと思いますが、頻繁にレコーディングするなら2TBあると安心です。

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③サンプルデータ用ドライブ

音楽用ドライブにサンプルデータを保存している人もいますが、起動DISCと分けるのと同じ理由です。

Native InstrumentsのKOMPLETEは昔から使っていますがアップグレードするたびにサンプルが増えていくので、KONTAKTなどのサンプルだけで350GBくらいありました。これを一からインストールするのは大変。。
昔はこれをCDから何枚も読み込んでいたので、2日くらいかかっていたような….

今はどのメーカーもダウンロード用の専用アプリがあるので、とても楽。
NIのNativeAccessはサンプルが格納されている場所を指定すれば勝手に同期してくれます。

SSDはM.2が良いです。SanDiskの2TBが2枚で¥30,000という破格で売っていた時があったので、2TB使ってますが、サンプルが少ないなら500GB、1TBで良いと思います。

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調べたらUSB3.0以上の外付けSSDでも十分なスピードが出るようなので、デスクトップとラップトップ両方使ってる場合は外付ドライブで共有するのも良いかもしれません。

ちなみに僕はSSDやHDDを外付けする場合は外付け用のケースだけ購入して、内蔵ドライブを接続しています。その方が安く済むし、ドライブも差し替えれば良いだけので、とても楽です。


グラフィックボード

僕の現在の制作環境はモニター三台使っているので、出力が3つ付いているのが条件。
将来的に4Kモニターにしたいのと、Cubaseも4K動画に対応したので、少しオーバースペックですが、RTX3050を選択しました。あと、静音性も考慮して。

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ちなみに画面が真っ黒になるくらい波形を切り刻んで編集する場合、画面がもたついたことが何度かありまして、そのくらいやることがあるなら、グラフィックも少し余裕を持ったものが良いかと…

予算に余裕があって、動画時編集やゲームをやる方はRTX4060より上の機種が良いと思います。

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拡張カード①Thunderbolt4

Thunderbolt4用の拡張カード。
PCIスロットに挿して、マザーボードについてるThunderboltヘッダーにコネクターを接続します。

問題なく動作しています。


拡張カード②UAD-2 DUO PCIe

結論、駄目でした。
デバイスマネージャー上では一応認識してますが、UADのアプリケーションでは認識せず。BIOSの設定などいろいろ試しましたが、駄目でした。

マザーボードのメーカー(ASRock)サポートにも連絡しましたが、ソケットAM5からは互換性がないとの事。

ただ、いろいろ調べるとOCTO CORE PCIeカードとRyzen CPUとの互換性の問題に関する報告は受けていないとの事。どうやら、OCTOから何か仕様が変わったというblogを見つけましたが。僕はよく分かりません^^:

また、UAD2 SATELLITEシリーズもRyzen CPUで認識する可能性がありそうです。

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結局、確実にUADを使うなら、やはりintel CPUの方が良さそう。
とはいえ、たとえintel CPUだとしても相性問題はあるようで、詳しくはこちらをご覧ください。

どうしてもRyzenでUAD-2 PCI Cardを使いたい場合、ASRockだとAM4ソケット時代のマザーボード X570 TaichiはBIOSバージョン3.0でUAD-2 DUOとの互換性が改善されているようです。

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他のメーカーでもこういったマザーボードはあるかもしれませんが、1世代、2世代前のものになるので、対応したパーツを見つけるのが少々大変かもです…

現在、UADはNATIVE(UADのハードが無くてもPCのCPUで動くプラグイン)が進んでいてUAD-2で購入したプラグインもほとんどNATIVEバージョンで使用可能なので、僕の場合は大したダメージはありませんでした。


内蔵DVDドライブ

これまた悩ましい。。
今現在、ほとんどCDを焼くという作業がない。。
アーティストのレコーディングをしてもCD作らないし、そもそもCDプレーヤー持ってないという。。

とはいえ、グッズとしてCDを作ることはたまにあるので、一応CDを焼けるドライブは必要という事で、すでにこの手の内蔵ドライブの生産から撤退していますが、安心のPLEXTOR製のドライブがまだ、残っていたので購入しました。

結果、再生✖ 書き込み〇でした。
まずCDの再生をする場合、曲の頭出しをするとノイズが入る。
これ何をやっても、プレーヤーを変えても駄目だったんですが、ChatGPTによるとWindows11になってから再生エンジンに変更があったらしく、バッファリング処理がうまくいかず、ノイズが出る可能性があるとの事。

であれば、PLEXTOR製だとWindows11用のドライバーは出ていないので、無理そう。ちなみにWindows10では問題なく動作します。

ただ、WaveLabでの書き込みは問題なくできました。

現行品の内蔵ドライブでドライバーもしっかりあるなら大丈夫なんでしょうが…なんかもう時代ですかね…

結論、外付けDVDドライブで良いと思います(-_-;)
たまたま持ってた外付けドライブで問題なく動作しました。


電源ユニット

電源ユニットは各パーツの最大消費電力の合計の2倍の容量の電源を選択すると良いとの事。
下記サイトにて各パーツの情報を入力すると消費電力を計算できます。
DAW用途であれば750Wか850Wもあれば十分だと思います。

電力効率を示す80 PLUSのグレードはGold以上、日本製のコンデンサー、フルモジュラータイプが良いです。僕は安かったのでANTECのユニット購入しましたが、CORSAIRは昔から信頼性が高く、静音性も良い印象。
MSI製も評判良さそうですね。

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ケース

①ケースの選択

ケースはマザーボードがATXなのでATX対応のPCケースを選びました。
また、CPUクーラーが空冷タイプなら高さ、水冷タイプならラジエータのサイズ、グラフィックボードのサイズを調べて、収納できる物を選びます。

DAW用途であれば静音性の高いものがお勧め。
静音タイプはあまり選択肢がありませんが、昔から使っているFractal DesingnのPop Silentにしました。サイズがMini、Normal、XLの3つあるのですが、Normalサイズにしました。

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Pop Silentはオプションでケース上部に USB Type-Cポートを追加できるので、併せてこちらも。

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今まではおそらくXLサイズを使っていたのですが、前面から5インチベイや3.5インチ内部ベイがなくなったので、ケースのサイズは一回り小さくなったけど、むしろ余裕があります。ケーブルの取り回しもしやすく、すっきりです。ちなみに5インチベイはケースの下部にあるので内蔵DVDドライブも取り付けできます。
CPUクーラーのラジエーターも前面に240mmまで対応。グラフィックボードは380mmまで大丈夫です。

Pop Silent パーツ取り付け後の内部

今まで使っていたFractal Desingnの前のモデル

ラジエーターを上面に取り付けたい場合はXLサイズを選ぶと良いです。

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また、さらに静音性や冷却性、拡張性を求めるならDefine7シリーズが良さそうです。

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②エアフロー

ここで、前述でも言ったように空気の流れを考えないといけません。
空冷タイプのCPUクーラーを使ってた時は、気にしたことなかったのですが、水冷タイプだとラジエーターの位置によってファンの向きを考えないといけません。

今回購入したケースは上面にラジエーターもファンも取り付けできないので、前面に取り付けるラジエーターのファンの向きだけ考えればよかったので、難しくはなかったですが、上面にも取り付けるなら少し考えた方が良さそうです。

空気の流れ

このケースは上記画像(反対側から取り付けるので見えない)の左下部に電源ユニット取り付けられるのですが、ユニットを逆さまにして下から吸気して横から排気するようにしました。
逆に上から吸気もできますが、内部の熱い空気を吸気するよりは、外気の冷えた空気を吸気した方が良いかなと…

ラジエーターのファンはケース前面の横のメッシュ部分から外気を吸気してラジエーターを冷やして、ケースの後ろから排気という流れです。

この時ファンの向きを間違えると熱がこもってしまうので、気を付けましょう。向きは下記画像を参考にしてください。

空気の流れる向きが矢印で示されているファンもある。


インターフェース

インターフェースは何台か所有していますが、現在はAntelope Audioの Discrete8 Pro Synergy Coreをメインに24chのシステムを組んでいます。

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購入理由はこの価格帯で8chのインプット全てがXLR/TRSのコンボジャックで前面に8chのプリアンプのツマミがあること、USBとThunderboltで接続可能。ADAT入出力ができて24Ch以上インプットできること。この条件で探すと意外と選択肢がないんです笑
RMEという選択もあったんですが、UCX持っているし、コロナ禍っていうのもあり、価格が高すぎる…いや、今も高いか…

Antelopeはとにかくサポートが悪く、不安定みたいなイメージがあったのでかなり迷いましたが、マスタークロックのメーカーだし、音の評判も良さそうで、サポートも良くなっているとの事なので購入しました。

結果、最初インターフェースが認識せず焦りましたが、ファームウェアの更新で無事認識してからは問題なく使えています。
音も解像度が高くクリアでノイズも無く好印象です。
マスタークロックもON(Cubaseだとスタジオ設定で外部クロックにチェックを入れる)にすると、音のピントが合う感じになります。

あと、UADのApolloのように内部にDSPが搭載されていて専用のControl Panel(ミキサーアプリ)上でSynergyCoreエフェクトを使って掛け録りができます。

Control Panel画面とエフェクト、ルーティング画面

そして、このエフェクトをThunderbolt経由であれば「afx2daw」というプラグインを介してDAW上でも利用できるようになります。

という事でThunderboltを使えるようにPCを組んだのですが、ちょっと難ありでした。

サポートを受けていろいろ試したのですが、いまいち安定しない。
Thunderbolt接続でもインターフェースはちゃんと認識されて音も出るし、
DAW上でSynergyCoreエフェクトも使えたのですが、まず、たまに「ピッ」というノイズが入る(どうやらクロックが外れる時に出るらしい)。

これはバッファーサイズを調整すると直ると言われていろいろ試しました。ノイズが無くなったかな?と思うバッファーサイズがありましたが、そもそも、そんなにシビアに調整しないと駄目なのかなと。。レコーディング中や制作、ミックス作業によって、バッファーサイズを変更することはたまにあるので、それを考えるとちょっと・・

あと、DAW上でSynergyCoreエフェクトを開くとUIが少しおかしくなる。
これもサポートが提案してくれた設定をとりあえず、試しましたがなおらず…実用には問題ないレベルですが…

もしかすると、これらはBIOSの設定とかグラフィック周りの設定、ケーブルの問題とか、今後のアプリの更新で改善されるされる可能性があるけど、そこまで時間をかけれないし、afx2dawのサポートは今後、段階的に終了に向かうとの事なので、現時点では安定してるUSB接続が現実的だなとの判断です。

余裕ができたらもう一度Thunderboltで試してみようと思います。
とりあえず、サポートはめちゃくちゃ対応良かったです。
ありがとうございました。

追記

その後、BIOSの設定をいろいろ試した結果、現時点ではThunderbolt接続で問題なく使えてます。USBよりも安定しているように感じます。BIOSの設定でCSMをDisabledにしてから良くなったように思います。ま~もう少し様子見ますが。
afx2dawについては変わらずです。
今度Macでも試してみます。

追記2

その後、さらに検証しましたが、安定はしているけど「ピッ」というノイズがたまに出でます。
BIOSの設定を少し変えたのが原因かもですが、確実なUSB接続に戻しました。


DAW用PCの設定まとめ

DAW用のWindowsの設定、BIOSの設定。
購入したPCにDAWをインストールして何も設定せずに使っている人、結構いると思うんですが、現時点でDAWの挙動が何かおかしぞ?と思うなら試してみる価値があるかもしれません。いつも僕がやっている設定をまとめましたが、自己責任で試してみてください。

Windows11の最適化

①CPUのスケジューリングを「バックグラウンドサービス」にする

システム → システムの詳細設定 → パフォーマンス → 詳細設定 → 「バックグラウンドサービス」にチェック

②電源プランを「高パフォーマンス」に設定する

スタートボタン → 「control」と入力 → 「コントロールパネル」を開く→ハードウェアとサウンド→電源オプション→「高パフォーマンス」にチェック
下記に続く

③高パフォーマンスプランの詳細カスタマイズ

変更のプラン設定→詳細な電源設定の変更
ハードディスクの電源を切るまでの時間 「0」=無効
スリープ なし/オフ
USB設定 無効
PCI Express → リンク状態電源管理 オフ
プロセッサの電源管理 最小・最大プロセッサの状態「100%」
ディスプレイの電源を切る なし
AMD PowerSlider 最高のパフォーマンス*CPUがAMDの場合
切り替え可能なダイナミックグラフィック パフォーマンスを最大にする

④USBの省電力を無効化

デバイスマネージャー →ユニバーサルシリアル バス コントローラー
USBルートハブ→ プロパティ → 電源の管理 → 「電力の節約のために…」のチェックを外す*僕はUSBルートハブ以外にも項目あれば外してます。

⑤視覚効果のパフォーマンスを優先にする

システム → システムの詳細設定 → パフォーマンス →視覚効果→「パフォーマンスを優先するにチェック*必要なものだけチェック入れてます。

⑥スタートアップの最適化

設定→アプリ→スタートアップから必要のないアプリをオフ。

⑦グラフィックドライバー

NVIDIAの場合、Studio Driverにする。

その他
Bluetooth・Wi-Fiはの無効化(レコーディング/ライブ時は特に)
・必要のないアプリはアンインストールする
・挙動がおかしいようならUSBポートを変える(CPU直結かチップセット経由かで違うようです。基本はCPU直結のポート)

要するに、使わないものはアンインストールか無効にする。
電源関係は省エネはオフでパフォーマンスを最大/優先にするといういことです。


BIOSの設定

AMD CPU用マザーボードの設定です。
マザーボードの種類メーカーによって項目があったりなかったり、別の場所にあったりします。
上級者用ではありますが、覚えてしまえばさほど難しくないです。設定は一つずつ試して行くと良いです。それで問題ない、もしくは改善していれば次に進むのが安全です。こちらも自己責任で試してみてください。

まずBIOSは電源を入れたら、DeleteかF2を連打し続けるとBIOSの画面になります。(PCによって違う場合もあるので説明書等で確認してください)

ASRock X670E Steel legendのBIOS設定

・Core Performance Boost

「Core Performance Boost」は必要に応じてブーストクロックまで引き上げる。
基本はAuto。Autoの場合CPUはの温度は65度前後くらいで、僕の環境では安定してます。いろいろ不安定な場合はDisabledにすると良いです。

・Precision Boost Overdrive

「Percision Boost Overdrive」は「Core Performance Boost」よりもさらにブースト、オーバークロックさせる機能。ここまでは必要ないので安定、安全を考慮してDisabled。

音飛びがする、ノイズが入るなど不安定な場合は両方ともDisabledに。

・Global C-State Control

CPUの省電力制御機能でアイドル状態からアクティブに行ったり来たりすることで、ノイズやオーディオのドロップアウトの原因になることがあるよう。Disabledにすることで、常に高パフォーマンス状態でクロックが安定するようです。

・Power Supply Idle Control

これはCPUがアイドル状態で電源ユニットの動作が止まってしまうのを防ぐ機能のようで、設定をTypical Current Idleにすることによって、低電力状態を制限して安定性を確保してくれるようです。

これもフリーズだったり、ノイズの改善に繋がる可能性あるようです。

・CSM

古いデバイスを使っていないのであれば、基本はDisabled。
ただ、Windows11をインストールする時にUSBからインストールする場合、一時的にEnabledにしないと駄目な場合がある。僕はそうでした。


Cubase14について

Cubase14になってから不安定になったという話を結構聞ききます。
あと、14からVST2プラグインの公式対応終了という事だけど、使えるのか?
その辺を少し検証しました。

不安定?

まずオーディオパフォーマンスモニターのメーターの振れ方を13と14で比べると13の方が安定しているように見える。例えるなら13はRMSメーターで14はPeakメーターみたいな違い。14からオーディオパフォーマンスモニターの仕様が変わった?強化された?ようなのでその違いなのかよくわかりませんが、メーターだけ見ると少し不安になります。

上記のWindowsの最適化、BIOSの設定をする前だと特にメーターが暴れているように見えました。ただ、最適化後はかなり安定しました。そしてUSB接続よりもThunderbolt接続の方が少し落ち着いたように見えます。

実際、音はというと特に問題なく、音切れすることもノイズが乗ることもなく安定しています。

なので、とりあえず、メーターの振れ方はあまり気にしないことにしました。

実際、音に症状が出ている場合は最適化はできるだけ試してみると良いし、バックグラウンドで動いているものは終了する、ファイヤーウォールをオフにしてみるなど、やれることはいろいろあると思います。

ただ、大前提として僕の場合、音楽専用PCなので音楽以外のアプリはインストールしていないし、メールソフトも一切使っていません。
音楽以外にもいろいろな用途で使っているのだとしたら、不安定な原因はそこにあるかもしれません。そうなると原因特定はなかなか難しいかもしれません。

例えば、同じDAWだとしてもCubaseとLive、CubaseとProtoolsがインストールされている場合、Cubaseの挙動がおかしくなることが昔よくありました。

なので、CubaseがメインDAWだとしたら、それ以外のアプリは一つずつインストールして、Cubaseが問題なければ、次をインストールするなどしていかないと問題特定は難しいと思います。

VST2について①VOCALOID

これに関してはMacもWindowsでも試しましたが、VST2インストゥルメントを読み込もうとすると、僕の環境ではフリーズします。
なので、VST2に関しては諦めました。

それによってPiaproがVST2なので使えなくなりました。今後VST3が出るのか出ないのか?Piapro Studio NTはVST3なので大丈夫
VOCALOID 4.5 Editor for CubaseはVST3なので大丈夫でした。
VOCALOID5はRyzen CPUでも問題なく動作しています。

VST2について②NI KOMPLETE15

残念ながら大好きなAbsynthがVST2のままで使えなくなりました。
しかも、開発終了してるっぽい…嘘であってほしい・・・
いつの日か復活を…NI様よろしくお願いします。

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その他
Reason11 Rack Plugin大丈夫です
フリープラグインでVST2で開発終了しているもの2~3個ありましたが、それ以外はVST3に移行しているので、特に問題はありませんでした。


まとめ

今回はAMD Ryzen CPU用のパーツ構成でUAD-2 Duo PCIe Cardは認識しませんでしたが、それ以外は特に問題なく、安定して動いているので、パーツ選びの参考になれば幸いです。自作しないとしても、intelを選ぶかAMDを選ぶかは少し慎重に。

また、DAW用にWindows11とBIOSを最適化することによって、もし今、何か問題を抱えているのだとしたら、改善できる可能性があるので試してみる価値はあると思いますが、いずれにせよ自己責任でお願いします。

まだまだ、書きたい事があるのですが、いつまでも終わらないので、今回はこれで^^;また、余裕出来たら書きます。